「プログラミング教育」について思うこと

|勉強一般

今年の4月から小学校で「プログラミング教育」が必修化されます。

こう聞いて皆さんはどう思うでしょうか?

いまいちピンとこない方が多いのではないでしょうか?

私の意見から言いますと「極めて難しい」と言わざるを得ないと思います。

 

理由は色々あるのですが、主に2つ。

1つ目はハード(設備)面を整えることが難しいということ。

プログラミングの授業をするのですから、当然全生徒がパソコンないしタブレットを使用できるように準備しなければいけません。

予算の有無はともかくとして、パソコン・タブレットのセットアップから指導用ソフトの導入など、学習環境を整えるだけで山のようにやることがあります。

ただでさえ授業に保護者対応に、と追われている学校の先生方の負担が増えるばかりです。

2つ目は教えられる先生が非常に少ないことです。

学校の先生方にもパソコンに精通している方がもちろんいらっしゃいますが、反面プログラミングどころかパソコンをほとんど使ったことのない先生も割りといたりします。(パソコンを使う機会が今までに無ければ、なかなか難しい話とも思います。)

それを全科目を一人の先生が教える小学校でやるのです。負担は激増しますし、どんな授業になるのやら・・・学校の先生大変でタマラン・・・

 

ある記事には自治体の6.5%が「準備が間に合わない」と回答しているようです。

他の自治体でも「とりあえず指定された研修はして間に合わせた」ところが多くあります。

環境面も指導者の育成面も追いついていないのに、見切り発車になりそうに見えます。

 

そもそも「プログラミング」って何でしょう?

本当に日本人全員に教える必要ってあるのでしょうか?

日本人の悪いところの一つに「手段の目的化」があると思います。

学校で習う数学や理科にプログラミングを応用していき「新しい技術を作り出す」ことが目的であるはずなのに、「プログラミングを行う」こと自体が目的になってはいないでしょうか。

 

そして色々な小学生を見ていて思うのが、プログラミング以前に「国語」や「算数」をキチンと勉強する必要があるということ。

「漢字を覚えていない」「算数の計算があやふや」といった状態で、プログラミングを学んで意味があるでしょうか。

受験にプログラミングが必要になるなら別ですが(いやなったとしても)、まずはきちんとした基礎学力を身につけることが先決のように思います。

 

とここまでは否定的な内容になってしまったのですが、学校での授業がきっかけになってプログラミングに興味を持ち、プログラマーになって新しい技術を生み出す人が出てくるかもしれません。

授業でやるのであれば、そのくらいのきっかけになるような質の授業を期待したいですね。