2025年問題

|大学受験

久しぶりの大学入試ネタを。

 

今週木曜日、当塾に導入している「ブロードバンド予備校」の講習会に行ってきました。

駿台などの大手予備校で、長年数学の教鞭をとっている、阿部茂先生のお話しも拝聴できました。

 

まず、タイトルにしている「2025年問題」ですが、「団塊の世代が後期高齢者になり云々」という巷で騒がれているものではなく、大学受験界のお話しです。2025年から大学入試の範囲が「新課程」に変わります。

ちょうど今年の高1生から新課程に変わっており、試験内容に適用されるのが2025年の入試からになります。

特に「共通テスト」で変更があり、その中でも大きなものが「『数学』の学習内容の変更」と「『情報』の追加」です。

本記事では「数学」について、講習で聞いた内容を含めて書きます。

 

共通テストの数学ですが、まず昨年度の数学Ⅰ・Aにおいて、これまでと比べて平均点が大きく下がりました。

変更前のセンター試験ではある程度「問題の型」が決まっており、計算を進めていけばそれなりにできるくらいだったのですが、共通テストから「どのように解けばよいのか」「なぜその式を使うのか」ということを考えて解く必要がでてきました。抽象的には「思考力」とかいうものが求められています。

また、昨年度は分量が多く、最後まで解ききれなかった受験生が多くいたようです。結果を見れば、できる問題だけを取捨選択していく必要がありました。抽象的には「判断力」とかいうものが求められています。

で、「平均点が下がった」と一口に言ったのですが、割を食ったのは中間層でした。

もともと共通テストで高得点が望める国公立を狙うような層の学生にとっては、普段から難しい二次試験の問題に取り組んでいるので、先述の「思考力」や「判断力」が養われており、「なんか問題長くね?」と感じるくらいで、90点台が80点台になった程度の人が多かったようです。

しかし、マーク式の試験形式を型通りに解くような練習をしがちな中間層の学生にとっては(それでも高校数学は難しいけれど)、急に考える質も量も増えたため大きく得点を落とすことになったようです。60~80点期待の人が、40~50点台になってしまったようです。

端的に多くの受験生にとって、「『数学I・A』は大きく難化した」といって差し支えないと思います。

このような背景があるなか、2025年からは数Ⅱ・Bにも同様の変更が加えられます。おそらく難化すると考えられます。

別の話で、数学Ⅱ・Bに数学Cという科目も増えるようですが、これは科目の組み換えをした部分がほとんどです。「正規分布」とか純増の部分もあるけど。

 

では、難化が予想される「共通テスト数学」を踏まえて、どのような態度で挑めば良いのでしょうか。大きく2つあります。

 

①きちんと意味を理解しながら勉強を進める

当たり前かもしれませんが、数学を教えていて「意味を理解する」ことを意識できていない学生が多いです。

高校数学は単純な計算でも大変ですが、加えて「思考のプロセス」を大切にしてほしいです。

「なぜそのように解くのか」「どのように進めれば解けそうか」

数学を受験に使うのであれば、こういったことを常に意識しながら勉強してください。※普通の計算だけでもけっこう難しいですが。

 

②過去の「目標点」を基準にしない

先述しましたように、数学は以前よりも難化が予想されます。

よって「〇〇大学〇〇学部なら8割くらい」という、過去の経験則に基づいた大まかな目標点が当てにならない可能性が高いです。

実際のところ、昨年の大阪大・神戸大の文系学部受験者の数I・Aの平均点は、50~60点台でした。※旧センター試験なら8割前後はありました。

また、阪大や京大といった二次試験の配分が高い大学の受験生は「まぁ二次試験で挽回すればいいか」と、共通テストの得点が多少低くても予定通りに出願した人が多かった一方、神戸大や大阪市立大(現・大阪公立大)のように共通テストの配分が半分くらいある難関大志望者は、「この得点では厳しいかも・・・」と出願校を下げる傾向にあったそうです。

「8割くらいは取らなきゃ」と、気負いすぎるのは良くないでしょう。

「最悪、6割くらいでもいいや」とか、気持ちに余裕を持っておくのが大切です。

 

来年、再来年の共通テストは、今年が難しかったこと・新課程以降前であることを踏まえると、難化することは考えにくいです。

しかし、易化するかと言えばそうとは言えず、昨年と同じくらいの難易度の可能性も十分にあり得ます。

②にも書きましたが、受験生は気負いすぎることなく準備してほしいと思います。

 

「情報」に関しては、また別記事で取り上げたいと考えています。お楽しみに。(誰も待ってないw)

「情報を教えられる先生がいない」など、早くも問題続出で、以前の英検のように「やっぱりなしで」とかなりそうにも思います。(個人的にはその方が良いと思っていますがw)

 

今回の記事は主に「数学を大学入試で使う人」向けの内容でしたが、阿部先生のお話しの中には、勉強している学生全般に通ずる内容も多くありました。

長くなったので、次回以降の記事に書きます。