模試の深イイ話
|勉強一般
夏期講習が終わり、受験生は模試の受験を考える時期になりました。
当塾では、公立高校受験予定の中3に「兵庫V模試」の受験を勧めています。
一昔前であれば「このくらいの成績であれば、この辺りの高校かな」と経験則に頼った進路指導・進路選択でも十分でした。
今は少し前の記事に書いたように、受験生の流動性が高まっているので、正確な志望校への距離を測るために「本番の試験でどのくらい得点できそうか」「今どのくらいの実力があるのか」という客観的なデータがほぼ必須言えます。
進路選択のためのデータがほしいだけではありません。気を付けたいのは、模試は結果が良かろうが悪かろうが所詮は「模試」です。
最も大切なメリットは「本番を想定した動きをシミュレーションできること」です。
・遅れずに会場に行く
・受験票や筆記用具を忘れない
・初めての場所で緊張感をもって問題を解く
・時間配分に気を付ける
などなど、単に勉強するだけでは経験できないことをシミュレーションできます。
時間とか忘れ物とか「当たり前やん」とか思ってると本番で痛い目にあいますよ。
塾内でも受験できますが、それよりも会場受験の方が数倍良い練習になります。申し込みがまだの塾生はお早めに。
これが高校生になると話が変わります。
先程の「兵庫V模試」などの公立高校受験者向けの模試は、「公立高校の問題を想定して」作られています。
一方、高校で受ける模試(全統模試など)は、大学受験用に作られてはいるものの、多くの高校生にとって役に立つかは疑問です。
みんなが同じ試験を受ける公立高校受験とは異なり、大学受験は各大学によって問題形式や難易度が異なるからです。
学校で受ける進研模試などは、だいたいですが「共通テスト~二次試験(神大くらい)」の難易度の問題で作られています。
「関関同立受験レベルの人で歯が立つかどうか」です。つまりほとんどの公立高校生にとっては、難しすぎるのです。
ですので、模試の結果で「E」やら「D」やら出ていても関関同立以上の難関大志望でないのであれば、ほぼ気にする必要はありません。
細かい話をすると関関同立志望でも、問題の形式が模試とは異なるので、気にしなくて良いと言えます。必要科目とかも色々違いますので。
神大前後の国公立大学くらいを志望する受験生には、ある程度有効な模試と言えるでしょう。
難関大であればこういった全統模試よりも、「プレ模試」といって「神大模試」「阪大模試」など大学名が付いている模試が一番効果的でデータも参考になります。※冒頭の「兵庫V模試」を主宰している「大阪進研」さんは、「関大模試」や「近大模試」なんかも行っています。調べてみてはいかかでしょうか。
共通テストが必要な人は「共通テスト模試」も良いでしょう。
じゃあ「そんな難関大志望ちゃう人はどないすんねん」という話になりますが、「各大学の過去問を解いて合格点が取れるか」だけに着目しましょう。
保護者の方にも「学校で受験している模試が散々なんですけど・・・」なんておっしゃる方がいらっしゃいます。
おそらく中学までの模試の感覚でいらっしゃる方が多そうなのですが、志望大学と照らし合わせないと何とも言えませんのでご注意ください。
最後に。
模試はあくまでも「模試」です。模試の結果が良かろう悪かろうが、これから勉強して学力を高めていくことに変わりありません。
中学生も高校生も(浪人生も)受験までまだまだ時間はあります。
模試の結果で必要以上に一喜一憂しないように。