いつから塾に通うか
|保護者の方向け
先日、従姉妹と話す機会がありまして「子どもをいつから塾に通わせようか」という話になりました。
多くの保護者の方が考えることかと思います。
この問いには絶対的な答えはありません。
一口に勉強と言っても「公立中に行くか・中高一貫校に行くか」「公立高校に行くか・私立高校に行くか」「大学受験を見据えるか」などの様々な選択肢があり、それによって必要な勉強が異なるからです。
とは言え遅すぎると手遅れになりますので、「最低限学校の授業についていって、公立高校には合格したい」というレベルを前提とした場合、保護者の方(または本人)が「勉強の理解度」について、一般的に気を付けておくべきポイント(時期)というのはいくつかあります。
まず初めに「小4」です。特に算数。何故でしょうか?
小4では「分数」を本格的に扱うようになります。分数は(小数も)小学生の日常生活では使用頻度の少ない、イメージしにくい数字です。私の個人的な経験ですが、この辺りから生徒ごとの理解度に大きな差が出始めます。
「分数とは何なのか」や「帯分数や仮分数」などについてきちんと理解しておかなければ、小5で習う「通分」「分数の足し算引き算」、小6で習う「分数の掛け算・割り算」などできるはずがありません。
他にも小4では「計算の順序」を習います。「かっこ()のついた計算」「掛け算割り算、足し算引き算の順番」といった、今後の算数・数学で基本中の基本となる計算を学びます。
よく「中学になってから数学が分からなくなった」と言われるのですが、その大半の生徒は「分数の計算」「計算の順序」があやふやです。ケアレスミスと言えないレベルで計算ミスを繰り返します。このような場合、分数の計算からコツコツやるしかないのですが、さて時間足りますかね?
二つ目のポイントは「中1」です。
先程の数学も「正負の数」が出てきて問題が起こりやすいのですが、加えて「英語」が本格的に始まります。
中学生の始めである程度の単語を暗記し、文法を理解しなければ、どんどん分からなくなっていきます。
単語を覚えていないと長文がよめるわけありません。「be動詞」や「一般動詞」が分からないのに「現在進行形」が理解できるわけがありません。
さらにもっと根本的な話をすれば、「中学からはきちんと時間をとって勉強しなければいけない」ということを早く理解する必要があるからです。
前回記事でも書きましたが、中学校からは「定期試験」という形で一定の学習範囲をまとめてテストします。「テスト勉強」というように、テストに向けて準備しなければいけないのですが、この意味を理解して実践するまでが中学での第一関門です。要するに「勉強する習慣」をつけることです。
小学校まで同じように、特に勉強せずテストを受けていないでしょうか?
塾に通えば「テスト前だね~」とか嫌でも聞くと思うので、「あぁ、準備するものなんだ」と気づきやすいと思います。
ということで「小4」と「中1」を挙げてみたのですが、まぁ困っているのならできるだけ早く来てほしいというのが塾講師の本音ではあります。
例に挙げた「英語」と「数学」は特に積み重ねの科目ですので、早めにトレーニングしておくことに越したことはありません。
学校の授業には特段困っていなくても、塾ではワンランク上の内容を教えてもらえたりします。昨日も小学生に「簡略化した計算方法」を伝授しました。
この辺りは塾のレベルや講師の力量によりますが。