対照実験
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中学の理科で「対照実験」を学びます。「調べたい事柄以外の条件を統一して行う実験」です。
中学生が解く「光合成の問題」から具体例を挙げます。
<実験>
ふ(緑色でない箇所)の入った葉の一部をアルミ箔で覆い、光に当てた。
葉はそれぞれ以下の条件。
A・・・緑色の部分に光を当てる。
B・・・ふの部分に光を当てる。
C・・・緑の部分をアルミ箔で覆い、光をさえぎる。
D・・・ふの部分をアルミ箔で覆い、光をさえぎる。
数時間後、葉を熱湯にひたし、温めたエタノールにしばらくひたした。その後、水洗いしてヨウ素液につけた。
<結果>
結果はAの部分のみが青紫色になり、光合成によってデンプンが出来たことが分かる。
この結果から
「AとBを比べると、光合成には緑色の部分(葉緑体)が必要である」
「AとCを比べると、光合成には光が必要である」
よって「光合成には葉緑体と光が必要」ということが分かります。
さて、最近話題になった「うがい薬」の話。
<実験>
40人の患者を二組に分け、「あるうがい薬を用いてうがいをしたグループ」と「何もしなかったグループ」を比較した。
<結果>
うがい薬でうがいをしたグループの方が陽性率が低かった。
よって「うがい薬には効果がある」、と言えるでしょうか?
これだと「うがい薬に効果があるのか」それとも「「うがい」という行為に効果があるのか」、どちらか分かりません。
もう一つ「ただの水でうがいする」とかの条件で結果を取らないと、全く意味のないデータです。※もっといえば、40人とかサンプルが少なすぎるけど・・・
人間、誰しも間違いはあります。世間的に地位が高かったり人気があったりする人でも、間違いを言うことはあります。
だから、正しい知識を身につけて「物事を正しく読み解く力」が一人一人に必要なのです。