最近の大学入試①
|大学受験
久しぶりに大学入試ネタを。
そろそろ私立大学では公募推薦などの推薦入試が始まります。
当塾でも過去問を解いたりして、より具体的に問題を見始めています。
その「私立大学」の難易度が去年は爆上がりしました。
理由は文科省が私大の定員について厳格化を求めたためです。
分かりやすく例を挙げれば、例えば定員が100名の学部があったとしましょう。
私立大学は専願の生徒ばかりではありませんから、他大学へ流れる分も見越して定員よりも多めに合格者を出します。
ところがその人数が多すぎることが何度もありました。(つまり定員100名と言っておきながら200名入学させるなど)。
私立大学は国や地方自治体が運営しているワケではありません。営利主義の側面が強いため、予め発表した定員を大きく超えても生徒を獲得していたのでしょう。
そこで昨年、「定員を超え過ぎた人数の生徒を入学させた場合、助成金をカットする」との通達が出ました。
そうすると、例年まで合格していたレベルの生徒も落とさざる得なくなります。
定員が減少すると受験生の安全志向が高まり、1ランク2ランク下げた学校を受ける受験生が増加。
結果として、昨年は私立大学が大幅に難化した一年となりました(問題が難しくなったのではないです)。
特に関西圏の「関関同立」「産近甲龍」、関東圏の「MARCH」「日東駒専」といった有名私大が大きく難化。
お金が絡むとロクなことになりませんね。
では今年はどうなりそうかというと、「定員について厳格化」については緩和されました。
しかし、去年ほどではないにせよ「受験生の安全志向」が続くと考えられます。
理由は2020年から始まる予定の「大学入試共通テスト」などの大学入試改革のためです。
今年の受験生は「現行の入試制度」で受験できる最後のチャンスです。
来年になれば「新制度」での受験を余儀なくされる(かもしれない)ワケですから、今年で決めてしまいたいと考える受験生は多いでしょう。
特に国公立大志望の受験生の安全志向が強まり、第二志望以下の私立大入試に影響しそうでは、と考えられます。
※自分で書いておいて何ですが、安全志向を助長するつもりはありません。
で、私が言いたいのは「競争率が上がるから志望を下げよう」ではなく「合格できる実力をきちんとつけよう」ということ。
過去にも何度か書いていますが、大学は学校、学部ごとに全く異なります。
行きたい大学・学部に合格できるように、早めに志望の方向性を考えて勉強しようということです。
次回は今世間を騒がせている「大学入試改革」についてです。