英検はむやみに受けるな①
|勉強一般
学校、あるいは塾でも?、英検の案内をもらうことがあるようです。
まず結論から言いますが、むやみに受けるのは百害あって一利なしです。
「え!?ウソやん。取れるうちにどんどん受けろって聞いてるケド」「大学受験で有利になるんでしょ?」
とか思った方も少なくなさそうです。
英検には5級~1級まで7つのレベルがあり、それぞれに適したレベル感というものがあります。
英検の出題問題を見てきた私の個人的なレベル感ですが、公立中学の授業進度・レベルを基準にすると、以下のように考えています。
5級・・・中1修了レベル
4級・・・中2修了レベル
3級・・・中3修了レベル
準2級・・・高校基礎修了レベル
2級・・・高校応用(≒関関同立)レベル
再度申し上げますが、あくまでも「個人的な」レベル感です。とは言うものの、出題されている問題の難易度(特に文法)を見る限り、ほぼ間違っていないと思っています。なお、準1級、1級については余程英語が得意とかでない限り大人でも難しく、ほとんどの一般的な学生であれば「2級」が一つの目安になると考えているので一旦省略します。
「修了レベル」ってどんなもんなん?という話ですが、「学校の定期テストで平均前後を普通に取れている」くらいです。
ほとんどの学生にとって、学校の授業に全くついていけていないとかでない限り、適切な時期に受験すればほぼ合格可能です。
ここで重要なのが「適切な時期に受験すれば」という部分です。
上記のレベル帯に「修了レベル」と書きました。これは「中2の学習内容は学習済みですよ」ということです。
これを破って先取りしようとすればするほど、色々と歪が出てくるのです。
例えば、中2の1学期くらいで「英検の4級を受けようと思うので、対策してもらえませんか?」と言われることがあります。
正直、非常に困ります。英検4級というのは「中2修了」レベル。
2学期の終わりに習う「比較」などの未習の文法や、付随して出でくる単語を先取りする必要があります。
かといって定期試験もおろそかにはできず、というか兵庫県の公立受験システムであれば、内申点が重要なので全く手は抜けず、、、そんな中で今習っている学習内容と異なる内容を先取りすることになるのです。ほとんどの学生にとってはデメリットになると思われます。
「英検4級は中2修了レベル」⇒「中2の終わりか中3の始めに受ければよい」でいいと思いませんか?
それで全く問題なく、合格できます。これが「適切な時期に受験」という意味です。
更にまずいのが、下位の級であればテクニックや丸暗記のような方法で合格点が取れてしまいます。
「え?小学生で5級、4級受かったけど。」って方もわりといるのはこのためです。
でも、余程英語が得意とかでない限り、きちんと内容を理解できているのか甚だ疑問です。
いざ授業してみると文法が全く理解できていないとか、英検は合格してるけど定期試験はボロボロとか、そんな話はよくあります。
まとめますと
「学校の学習進度に合わせて英検を受験した方が効率が良い」
「むやみに上位の級を受験してもあまり(全く)メリットは無い」
といったところでしょうか。
とは書いたものの、準2級くらいまでは多くの学生が合格レベルに達するので、多少先取りしたとしても勉強全体に大きな支障は出にくいのも事実です。
これが大学受験が絡む高校生では、また事情が変わってきます。
少々長くなりましたので、後半へ続く。。。