「映像授業」のメリット・デメリット
|勉強一般
前回記事の続きです。
今回は昨今台頭著しい「映像授業」についてです。当塾でも高校部と、部分的に中学部にも導入しています。
ネットやテレビのニュースでは良い面ばかりが強調されているように思いますが、そのメリット・デメリットは果たしてどうでしょうか。
・「映像授業」のメリット
① 好きな時に(好きな場所で)受講できる ② 自分のペースで授業が聞ける ③ 授業の質が一定 ④ 比較的安価?
まず他の学習形態にない圧倒的なメリットは①だと思います。集団授業にしろ個別授業にしろ、講師がいるライブの授業形態では必ず指定された日時に決まった場所で受ける必要があります。映像授業であれば、日時は自分の都合に合わせることができますし、最近ではスタディーサプリのような自宅で視聴できるものまであります。
②も映像授業に特有のもので、分からない箇所があれば巻き戻して何度でも聞くことが可能です。Youtubeのようでお手軽ですね。
③は生徒側・塾側の両方にメリットがあることで、映像授業なので「講師によって授業内容が違う」といったことがありません。また、合わない授業は簡単に変更できます。
④はT進のようなものは非常にお高いので一概には言えませんが、最近では安価なものも増えてきていると思います。
では、デメリットは?
・「映像授業」のデメリット
① 理解できているかは別問題 ② 強い自主性が必須 ③ レベルに合わない授業を受けがち
①は多くの方が考え付くことでしょう。「映像見てるだけで理解できるの?」という懸念です。その通りで、授業を聞いているだけでは不十分なことが多く、別途反復演習が必要です。
②ですが、映像授業で効果的に学ぶにはかなりの「自主性」が求められます。集中して視聴する必要がありますし、授業の間は基本的には一人ですから、適当に受けていても個別や集団授業と違い注意されないでしょう。
最後に③ですが、割と見落としがちなことでして「自分で受講授業を選ぶとレベルに合わないものを選びがち」です。特にレベルの高い方に間違うことが多く、また受講中に様子を見ている人はいませんから、授業内容(難易度)を変更することが難しかったりします。
新型コロナの影響で「家庭でも授業が受けられる」と、LIVEにせよ録画にせよ、映像授業に注目が集まりましたが、それが効果的な授業になっているかはハッキリ言って疑問です。
デメリットの②を考えると、ほとんどの学生(特に小学生、中学生)にはなかなか難しいのではないでしょうか。リアルタイムで授業の様子を映し出したLIVE授業であっても、当の本人が集中して聞いているかどうかは先生側から確認するのは困難です。※余談ですが、マスクをしていると対面していても表情が読みにくく、授業の妨げになっていると思います。
しかしながら、デメリットもある映像授業ですが上記のようにメリットも多く、ようは使い方次第です。
「映像授業」と聞くと途端に怪訝な顔をされる方が(塾業界にも)いらっしゃいますが、昨今の映像コンテンツは非常に充実しており、内容自体は質の高いものが増えてきています。
「生の授業だからいい」「映像だから分かりにくい」というわけではなく、メリットデメリットを考えながら効果的な勉強をすることが大切です。
当塾でも一部映像授業を導入しておりますが、わざわざ自分からデメリットを挙げているということは、、、前回と同じなので以下略w
確実に言えることは、どのような授業形態であっても習熟度を上げるには「反復演習」が必須だということです。