英検はむやみに受けるな②

|大学受験

前回記事の続きです。

 

要約しますと、

英検は適切な時期に受けないと、学校での学習内容を先取りする必要があり、学習全体に支障が出る恐れがある。

適切な時期に受ければ、多くの学生が準2級までは合格可能。

ということで、むやみな先取りはしない方がいい、という内容でした。

 

高校生にはもう一つ気を付けておくことがあります。

 

近年、私立大学を中心に、大学受験で英検を利用することができる受験方式が増えてきています。

「英検〇級を取っていれば、英語の試験を〇〇点として換算」といった具合のものをよく見かけます。

こう聞くと「英検を取っておけば大学受験で有利」と考えてしまっても不思議ではありません。

ですが、、、ココにも大きな罠があります。

それなりの人気大学・難関大学であれば、「英検2級以上から得点換算」となっています。

試験内容が全く違うのでざっくりとしたイメージになりますが、英検2級ってほぼ関関同立レベルの難しさです。SpeakingやListeningもある分、普通の学生にはより難しいと考えられます。

普通の公立高校レベルだと、英検2級は学校の勉強に少し+αしたくらいで合格できるものではありません。この辺りのレベル感をよく分からないまま、英検取得に躍起になっては貴重な勉強時間を失うだけです。

「英検2級を取って受験に使ってみたけど、実際の入試問題もかなり解けて、英検が得に働いたかは微妙」といった話もあります。

英検2級以上の取得に勉強時間を割くのであれば、志望大学の英語を含めた受験科目を勉強した方が、ほとんどの生徒にとって有益と言えます。

 

ちなみに準2級であれば、学校授業+αくらいで取得可能です。

当塾生も準2級まではスイスイ取れますが、2級から大きな壁がある結果となっています。2級は「履歴書に書いてもいいかな」レベル。

そして「英検準1級以上なら英語は満点換算」とかいう大学受験の募集要項も見ますけど、英検準1級って英語を仕事で使おうかってレベルに足を突っ込んでますからね。そら満点やろ、おーん。。。

 

二回にわたって英検受験の記事を書きました。

英検をすべて否定するわけではありません。英語がすごく得意で、武器にしていこうと思うのであれば、受ければいいと思います。

ただ、繰り返しになりますが、標準的な英語力の学生が「なんか受けといた方が得かな」くらいの感覚でむやみに受けるのは、小・中・高生すべてにおいて悪手となる可能性が高いです。

 

偶然にも(幸運にも?)この記事を読んでいただいた方は、英検受験にご一考いただけますと幸いです。