大学受験について② ~中学までの勉強との違い~

|大学受験

前回記事の続きです。

大学受験を目指した勉強は中学までのそれとは大きく異なります。
1・必要な科目が人によって違う
2・学校の成績は(ほとんど)関係がない
3・学校の勉強をこなしているだけでは不十分

それぞれ順に説明します。
(一例として公立中学から公立高校へ進学される方の視点で書いておりますが、大学受験全般に当てはまることです)

1・必要な科目が人によって違う
中学ではほとんどの方が高校受験の際、「公立高校」を目指して「国・数・英・社・理」の主要五教科の勉強をしたと思います。
そしてメインで行う先述の五教科が、そのまま入試問題の科目となります。
難易度の差こそあれ、例えば尼崎であれば、稲園を目指そうが市尼を目指そうが双星を目指そうが、全員「主要五教科」の試験を受けます。
しかし大学受験では「必要な教科・科目」が人によって異なります。
あくまで一般的な例ですが、例えば「私立大学」の場合、理系では「数学・理科・英語」を文系では「国語、英語、社会(数学)」の教科が試験に課されます。
理科には「物理、化学、生物、地学」の四科目が存在し、その中から二つ(もしくは一つ)。社会は「日本史、世界史、地理」の三科目が存在し、その中から一つ。
このように教科の中でさらに科目に細分化され(数学もI・A、Ⅱ・B、Ⅲに分かれている)、必要な科目は「自分の進学したい大学・学部」によって異なります。
「国公立大学」を目指す場合は、さらに「センター試験」(2020年度より「大学入試共通テスト」に変更)を受ける必要があり、文系・理系ともに受験科目数が増えます。
さらにさらに、私立大では「センター利用」「一(二)教科受験」など、各大学ごとに書ききれないほど多様な受験方式があります。

2・学校の成績は(ほとんど)関係がない
現行の兵庫県の公立高校入試の場合、「学校の内申点(成績)」と「入試本番のテスト」が半々で合計得点となります。
学校の成績が半分も査定に入るわけですから、中学では成績を良くするために定期テストを一生懸命頑張ったことと思います。
しかし「大学受験」においては学校の成績はほとんど関係ありません。
「ほとんど」と言ったのは、学校によっては「指定校推薦」などがあり、成績が良ければ推薦がもらえたりするためです。
(時々「成績を良くしておけば、推薦もらえますよね?」と仰る方がいるのですが「推薦が出されている大学・学部に行きたいのですか?」と聞くと「それは良く分からない・・・」と答えられる方がほとんどです。「推薦制度」を利用するにせよ「自分の希望する進路があるのか」「どのくらいの成績なら希望の推薦枠がとれるのか」くらいは知っておかなければいけません。)
話を戻しまして、大学の一般受験では学校の成績は関係ありません。中学の時に内申点を稼ぐ必要があったのとは全く違うのです。

3・学校の勉強をこなしているだけでは不十分
最後の項目は「真面目な高校生」が最も陥りやすいワナです。
中学までは学習内容はそれほど多くはなく簡単なため、毎回の定期テストを頑張っていれば、入試に必要な力は自然と身に付きます。
特に公立高校を志望する方の場合、内申点も必要なので学校の勉強を一生懸命頑張ったことと思います。
しかし当然のことですが、高校での学習内容は中学までの内容と比べて格段に難しくなります。
あくまで私の体感ですが、5倍以上はあると思います。
ただ学校の勉強をこなしているだけでは「国公立」や「関関同立」のような難関大合格には近づけません。
ところが多くの学生が「大学には行ってみたいけど、何をすればいいのか分からない。取りあえず学校の勉強を頑張ってればいいか。」となってしまう。
学校の勉強とは別に、長期的な視野で受験に必要な学力を身に着けていく必要があるのです。

長くなりましたが、以上3つが「中学までの勉強」と「大学受験を目指した勉強」の大きな違いの詳細です。
中学までの勉強とは本質的に大きく異なることがお分かりいただけたでしょうか。

しかし、これらの相違点の前にもっと大切な、大学受験において考えておかなければならないことがあります。
続きは次回の記事にて。

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