計算力

|勉強一般

小田中、大成中は今週でテストが終わり。来週は小田北中ですね。

前回に続き、塾の授業から気になることをピックアップ。主に中学生に向けて、タイトル通り数学の話。

 

数学ですが当然ながら「計算力」が基本で非常に重要です。

ところが「計算力」の意味をきちんと理解できていない人が多いように感じます。「計算問題が解ける」=「計算力がある」ということではありません。

厳しいようですが、計算問題など解けて当たり前、というか解けないと数学は話になりません。

とは言え、だいたいの生徒は「計算問題がある程度解けるレベル」までは到達します。「ある程度解けるレベル」とは、「計算問題でちょこちょこ計算ミスはするものの、7~8割くらいは正解できて、説明されれば間違えた問題も理解できる」くらいのレベルです。

この「正答率7~8割」くらいの状態で「計算は問題なし」と考えている人が多いと感じます。

確かにこのくらいの理解があれば、平均点前後は取れますし、数学に大穴が空いているという状態ではないので、特に問題視しないのかと思います。

ですが、「正答率7~8割」で計算は大丈夫という認識では、甘いというか少々危険です。

 

計算力の差が顕著に出るのは計算問題ではなく、文章問題などの応用問題です。

例えば文章問題では、計算する前に書かれている文章の意味を理解して、式におこす必要があります。

この「文章を式にする」ということが難しいのですが、教科書・定期テストレベルであれば一定のパターンがあるため、それなりには式を作れるようになります。

ところが、式を作った先の計算でのミスが多い。それも難しい計算式ではなく、計算問題単体であれば解けるような計算のミスです。

何故そうなるのかというと「文章を式にする」ことに脳のリソースが持っていかれるからです。

要するに計算問題なら計算のことだけを考えていればいいのですが、文章問題になると考えることが増えるので計算ミスをしやすい、ということです。

でも、ここで正確に計算できないとせっかく式を作れても✖になってしまいます。

そして、ここで計算を正確にできるかどうかが、本当の意味での「計算力」です。

 

「計算力」とは数学の基本。サッカーで言えば「パス・トラップ」、野球で言えば「キャッチボール」です。

文章問題での計算ミスというのは、サッカーで例えるなら相手のプレッシャーがかかると簡単なトラップ・パスミスをしたり、野球で言えばキャッチボールは出来るのに、試合の送球で暴投したりしているのと同じです。

「トラップ・パス」や「キャッチボール」が上手くなるために練習しているのでしょうか?違いますよね。

実戦の中でボールを失わないため、アウトを取るため、ひいては試合に勝つために練習しているはずです。

計算も同じで、計算問題が出来るようになるために計算練習しているのではありません。

文章題を含めた色々な問題で、正確に解答にたどり着けるように計算を反復練習するのです。

 

塾生には口酸っぱく言ってるけど、みんな気付いているのかなぁ。。。